奴隷とAI
もうすぐ年の瀬ですね
ぼんやり過ごしてたら紅葉の見頃を逃しかけている山田です
私は漫画が大好きで、お金がない学生の時分にはほとんど毎日のように雑誌の発売に合わせて書店で立ち読みをしていましたが、今思い返すとよくあんな何時間も突っ立って漫画が読めたものだなと思います
そのころの友人には立ち読みで小説を読破する剛の者もいました
流石に狂気ですよね 笑
最近は雑誌で漫画の最新話を追いかけることもほとんど無くなり、単行本で限られた作品を読むのみなのですが、その一つに拳闘暗黒伝セスタスという漫画があります
古代ローマの拳奴(拳闘で命をかけてその日を食いつなぐ奴隷)の少年が自由を勝ち取るために戦い続けるという作品なのですが、その戦いのライバルに裕福な家庭出身の少年がいたり、時の皇帝の幼少期が重なっていて、それぞれ身分違いの少年たちの情熱や苦悩を追いながら物語が進みます
すごく面白い漫画なのですが、その話の中で、文化の発展と奴隷の話というのが出てきます
ざっくり言うと、奴隷が生活に必要なことをしてくれるから、その間に笛吹いたり絵を描いたり芸術や文化が発展するよ、みたいな話
これは紀元前の大昔の話ですが、現代にも近い構造がほんの少し先に現れるのかな、と思っています
シンギュラリティというやつです
人口知能によって人類生命全体の維持のための単純労働の代替が完了した先の世界というのは、それこそ笛吹いたり絵を描いたりすることが人類に残された創作的営為になるわけです
古代ローマの貴族たちの生活が数千年を経てほんの数十年先の先進国の人たちのものになるんです
願わくば100年後に先進国に生まれたかった
たぶん働かなくていいんだから
昔は車って人間が運転してたらしいよ?
マジでー?移動中ジャンプ読めないじゃーん
みたいな
そこに来た時に果たして本当に文化の発展はあるんでしょうか?
落札された瞬間にシュレッダーが起動してバラバラになるのが最先端の芸術って言ってるようじゃ怪しくね?と思う私でした