天鳳の牌譜から34
こんにちは、切り札です
将棋界では先日、現役最年長の加藤一二三九段(77)が引退しました
現役期間は実に63年、通算対局数は2497局(将棋の対局は1か月に5局~10局程度)は、まさに驚異的な数字です
僕が子供のころからすでに現役棋士最年長クラスだったので、いかにすごいかがわかります
もし自分が60年も麻雀すると考えてみると、気が遠くなってしまいますね
加藤一二三九段、本当にお疲れさまでした
上図は南2局トップ目南家 1本場供託1本 ドラは南
上家の親が7mを切ったところです
上家はドラの南を切った後に97m落としをしていて早そうな捨て牌です
ドラの切り出しが早いので赤も1枚以上持っているかもしれません
この局は上家を警戒しながら打つことになりそうです
8巡目、5pを引いてきました
ここは何を切るか迷いましたが、現状4ブロックでターツレスなので、6mくっつきと5sくっつき、そして4p引きなどからのピンズ2ブロックの可能性を想定して、3m雀頭固定の打1mとしました。
同巡、対面の6pを上家がチー、打7sとしました。
上家は98m落としの後に4s手出しをしていて、そこから6pチー打7sで1手進んだので聴牌か1シャンテンのどちらかでしょう
そしてチー出し7sなのでソウズの上はほぼ確実に1ブロック持っていそうです
そして自分が7mを引き1シャンテンになりました
実戦では、上家に5sがかなり切りづらく、1シャンテンからの放銃は避けて5sは聴牌勝負にしようとし、打5pとしました
しかし、これは悪手だったと思います
というのも、仮に上家が6pチー聴の58s待ちだった場合、1シャンテンの時点で
+雀頭
だったことになりますが、それなら前巡の対面の7sをポンテンにとっていそうです
ですので、この5sはこの時点でなら通りやすい牌だったのでここで切るべきでした
次巡、上家が5m手出しで、いよいよ聴牌率が高そうです
12巡目8mを引いて聴牌しました
5sが切りづらいので47pが入っての58m平和聴牌のみだともう5sは止めようと思っていたのですが、8mから入って平和一盃口47p待ちであれば勝負になると思い、5s勝負でリーチをしました。
しかし、これが通らず、5800点と1600=1900点のダブロンとなってしまいました
では、上家はどういう手順だったかみてみます
3巡目、赤赤の手でこれ以上打点は必要ないという事でここからドラの南切り
4巡目、赤5pに7pがくっつき、タンヤオを目指してここから97m落とし
6巡目、2mがヘッドになり5ブロックが確定し、ここで打4s
7巡目、対面が7sを切りましたが、ここから鳴くと愚形残りの1シャンテンになるということでこれをスルー
僕はここからでも7sは鳴きますが、スルーも自然な手順に思います
そして8巡目、対面から待望の6pが出て、チー打7sで良形残りの完全1シャンテンに
さらに次巡、3mを引いて打5mで聴牌でした
この局は親に対して警戒しながら打つという指標は守りながら打てましたが、対面の7sを失念して打5sを手順前後してしまったのがミスでした
この一瞬のミスが命取りになってしまい、改めて麻雀の一打一打の大切さを実感した局でした