「聖の青春」の感想
こんにちは、切り札です
以前、ご紹介させていただいた映画「聖の青春(さとしのせいしゅん)」のDVDが4/28に発売されました
この作品は、ノンフィクションの小説「聖の青春」を映画化したものです
僕は映画を観に行こうと思っていましたがタイミングが合わず、今回ようやくDVDで視聴することができました
冒頭の関西将棋会館やその付近の街並みのシーン
そして将棋会館の4階5階にある対局室や2階にある将棋道場の映像
それらを見るたびに、子供のころに将棋会館に通っていたときの記憶がよみがえり、懐かしい気持ちになりました
そしてなにより素晴らしかったのは、主人公村山聖役の松山ケンイチさんの演技でした
表情やしゃべり方、しぐさのひとつひとつが、まるで生前の村山聖さん本人をみているみたいでした
作中一番印象に残ったシーンは
村山聖生涯最後の対羽生善治戦での、付き添いの看護師と村山の師匠の森信雄の会話です
看「あのー。…あのー!」
看「この試合っていつまで…?」
森「どっちかが負けるまで終わりません」
看「村山さん、このままだと…」
森「そんときは、村山くんの負けですね」
村山の病状が悪化し医師の反対を押し切って挑んだ羽生戦、朝10時に始まったその対局が日付をまたごうとしてもまだ終わらず、これ以上続けたら村山の命にかかわりかねないと心配した看護師に対する森信雄の受け答えがすごく印象的でした
将棋の世界の厳しさと、それを承知している棋士たちの生き様がこのシーンに集約されているような気がしました
全編を通して村山聖さんの生き様、そして棋士の人たちの世界観がうまく表現されていて、生きるということは何かを考えさせられるような作品でした
将棋ファンの方はもちろん、将棋に詳しくない方も充分楽しめるのではないかと思います
興味を持たれた方はぜひご覧になってみてください